［加工技術  ５］                    A4縦  88.03.30    漢

                  助剤の中に界面活性剤というグループがある。テーブルの上にできた丸い水滴，水

                に浸そうとした生地がなかなか水にしみ込まないなど、水と他の物質がなじみにくい

                ためにおにる現象である。染色加工においてこのようなことがあると作業上大きな障

                害となるため、これを円滑に行うための助剤を界面活性剤という。これら界面活性剤

                は水中でのイオン解離により、次の通りにわけることができる。

                            カチオン  水中で解離して  ＋イオンを生じる。

                            アニオン  水中で解離して  −イオンを生じる。

                            非イオン  イオン性を呈さない。

                  用途別に適宜使い分けることにより助剤は充分な効果が期待できる。

        ◎浸透剤

                  水の表面の張力を低下させて繊維の中に染料その他の薬品をすみやかに  かつ完全

                に浸透させる助剤をいう。多くの種類の活性剤は多かれ少なかれこの性質を有する。

        ◎均染剤

                  染料を繊維に均一に又適度に染着させる働きのある薬剤である。ムラ染めになり易

                い染料の染浴に加えて染色すると染足が適度に加減され、ゆるやかにかつ均等に染色

                されるようになる。

        ◎洗浄剤

                  洗浄の作用は次のように考えられる。助剤が繊維に付着している汚れ・不純物中に

                水とともに入り込み〈浸透〉それらを包み込んでしまう〈吸着〉その結果  繊維から

                脱落し、助剤の作用で〈分散〉されて繊維への再付着が防止されて洗い去られる。

        ◎分散剤
                  染料を染浴中によく分散させ、その分散液を安定にし染色効果をあげる助剤である

        ◎促染剤

                  染色中  染料の繊維への吸収を促進する薬剤である。

        ◎染料固着剤

                  繊維上の染料を不溶性化して固着させ、染色物の水洗，洗濯に対する堅牢度を増進

                させる薬剤である。








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